海外FXを始めると、業者により「出金が拒否された」「口座が凍結された」など、さまざまな口コミを見かけます。
この記事では、海外FX業者で取引を始めるにあたり、安全な業者の選び方や、出金拒否・口座凍結を起こさないためにはどのような点に注意すればよいかなど詳しく解説していきます。
目次
海外FX業者での出金拒否や口座凍結の主な原因
海外FX業者での出金拒否が起こる主なケースは2種類あります。
出金拒否が起こる主な原因
- 利用しているFX業者が悪徳業者である場合
- トレーダー側により問題がある場合
1つ目は悪徳業者による不当な理由での遅延や出金拒否、2つ目は顧客が自身の登録情報を誤って登録していたり、業者の出金ルールに従っていない場合です。
また、出金拒否などのトラブルが起こる主な原因は下記のような事例が考えられます。
- 悪徳FX業者による詐欺
- 海外FX業者の倒産
- トレーダーによる利用規約違反などの行為
- 海外FX業者側のシステムエラーなどのトラブル
- MAM/PAMM/EA利用時の出金拒否
悪徳FX業者の場合、非常にお得なキャンペーンなどを開催し、さまざまな手口で勧誘してきます。
しかし、実際に取引を始めてみるとボーナスの反映がされなかったり、正当な理由がなく出金拒否や口座凍結されるなどの被害を受け、利益の出金ができず泣き寝入りとなってしまうことが多いです。
悪徳業者の被害例
- 出金申請が理由もなくキャンセルされる
- ボーナス特典が付与されない、キャンセルされる
- 問い合わせをしても返信が一切来ない
- 一方的にアカウントを凍結、削除される
- 利益分を出金する際に追加入金を迫られる
また、出金拒否が発生する原因の一つとして、MAM/PAMM/EAなどのシステムを利用している場合があります。
PAMMとMAMは、資産を第三者に運用してもらう投資手法で、トレーダーが自身で取引せず、他人に運用を任せることが一般的です。
PAMMやMAMでの出金拒否が発生する理由は2つあります。
- 運用者による出金保留の指示
- PAMMシステムにおける資金の一括管理
運用者による出金保留の指示では、運用者がブローカーに対して、ユーザーからの出金申請を一時保留にし、運用者の確認後にのみ承認するよう指示することがあります。
この場合、出金拒否はブローカーではなく運用者の判断によるものです。
また、PAMMシステムにおける資金の一括管理は、PAMMシステムでは、複数のユーザーの資金が一括で管理され、運用者がトレードを行います。
ここで、数人のユーザーが出金を希望すると、全体の証拠金維持率に影響を及ぼし、ポジションがロスカットに至るリスクが生じるため、運用者が出金を断ることがあります。
海外FXでよくあるトラブル
海外FXでよくあるトラブルですが、業者側に問題があるケースもありますが、トレーダー側に問題があるケースも多くあります。
- 詐欺行為によるトラブル
- FX業者の破綻、サイト閉鎖
- スリッページで損をする
- 出金拒否
業者側の悪質行為によるトラブルもあれば、悪意がなくても破綻するなどによって起こるトラブル、また、トレーダー側の確認不足によるトラブルなどいろいろあります。
海外・国内問わず、100%安全でトラブルがないというFX業者は存在しないので、比較的安全な業者を選ぶことが重要です。
下記にて、トラブルの詳しい事例をいくつかご紹介します。
詐欺行為によるトラブル
FX業者自体が詐欺行為を行っている場合と、FX業者を紹介する業者が詐欺行為を行っている場合があります。
FX業者の詐欺行為
- スリッページ詐欺
- 突然のサイト閉鎖、音信不通
- 何かと理由をつけて出金を拒否する
スリッページとはトレーダーが発注ボタンを押した時と実際に約定した時との価格の差で、低スプレッドをうたい文句にしておいて、約定時にはトレーダーに不利なスリッページだけ発生させるのがスリッページ詐欺と言われています。
ただ、スリッページはFX業者が利益を出すためにも必要なもので、FX業界全体で暗黙の了解となっており、文句はあるものの詐欺とは言えないという風潮です。
スリッページが嫌な場合は割り切って、頻発する業者は避け約定力の高さをウリにしている業者を選ぶようにしましょう。
出金拒否は、出金時に税金を払う必要があるなど、不当な理由をつけて出金を断ってくるケースが確認されているようです。
こういった業者は事前に口コミを確認することである程度避けられますので、注意するようにしましょう。
紹介業者の詐欺行為
- セミナー詐欺
- ロマンス詐欺
- ツール詐欺
- 取引代行詐欺
セミナー詐欺はセミナーに参加をさせられて、そこで高級商材やツールなどを買わされると言った詐欺行為です。
ロマンス詐欺は、セミナーの代わりに美人インフルエンサーなどが勧誘を行ってくる詐欺行為です。
ツール詐欺や取引代行詐欺は、確実に儲かるがそのためには初期投資で多額の費用がかかるといった内容で話を持ち掛け、実際はもうけが出なかったり、業者が音信不通になったりといったものです。
FX業者自体は優良でも、それを悪用した紹介者や紹介業者が関わることで詐欺被害に会うというケースも増えていますので、もうかるけど初期投資が多くかかるといった話は基本的に信用しない方が良いでしょう。
FX業者の破綻、サイト閉鎖
経営破綻に関してはどうしても避けられない場合もありますが、悪意のあるサイト閉鎖や音信不通などの詐欺行為を行う業者の使用はなんとしても避けるべきです。
悪質業者でない判断基準としてサービス提供歴が長い海外FX業者は安全であると言えます。
また、経営破綻でも、信託保全を行っている業者なら投資家の資産は信託先の金融機関から全額返還されます。
ただ、海外FX業者は信託保全が義務化されていない(任意の判断で導入)ため対応している業者数は少ないです。
この点が心配だというトレーダーの方は信託保全を採用している業者の中から選択するのが良いでしょう。
スリッページ
悪質にスリッページが頻発したり大きい業者もあれば、仕方ない範囲で発生する業者もあります。
結果としてどちらもトレーダー側からすると損をしているので、結果としてどちらの業者も口コミでスリッページについて悪く書かれることには多いでしょう。
口コミで約定力の高さやスプレッドの狭さの評価が高ければ、多少スリッページに対して不満の口コミがあっても安心であると言えますが、反面不満の口コミばかりという業者は、いかに約定力の高さをうたっていても実際のところ利益を出していくことが難しかったりするので、事前に確認し評価が低い場合はさけるなど対策が必要です。
出金拒否
出金が遅い、出金ができないといった口コミが多い業者の使用は避けた方が良いでしょう。
ただ、トレーダーが規約違反を行ったり、正しい手続きをしていないのに不満を言っているケースや、単純な嫌がらせというケースもあり得ますので、状況やエビデンスと合わせた口コミがあるかどうかや、反対にスムーズに出金ができたという口コミとの割合を見るなど、詳しく見て判断するのが良いでしょう。
出金拒否が起こりにくい海外FX業者の選び方
海外FX業者でトレードを始める際に、利用する業者が悪徳業者ではないか、FX業者の信頼性や安全性を見分けるポイントは3つあります。
ポイント
- 運営歴や会社の情報が細かく明記されているか
- 金融ライセンスを保持しているか
- トレーダーの資金管理方法
安全性や信頼性の高い海外FX業者を選ぶには、運営歴や所在地など会社の情報がしっかりと公表されているか、資金管理の方法などを事前に確認することで自分の資産を守れます。
金融ライセンスを保持しているか
金融ライセンスとは、金融業の営業許可証のことで、世界中の各国々にある監督機関が発行しており、取得にはさまざまな審査と規制が設けられています。
金融ライセンスは、各国の金融機関で企業の状態や顧客の保護にまつわる基準が設けられており、厳しい基準をクリアしなければ取得できません。
悪徳業者の場合、金融ライセンスを保持せず無許可で営業していることも多いため、安全な海外FX業者を選ぶ基準として、金融ライセンスを保持しているかなど、事前に公式サイトで記載があるか確認することをおすすめします。
各国々ごとにライセンスの審査の厳しさが異なりますが、信頼性の高い金融ライセンスを保持している業者ではれば、出金トラブルを起こしにくいことがわかります。
トレーダーの資金管理方法
海外FX業者がトレーダーの資金をどのように管理しているのかも安全なFX業者を選ぶには大切な基準です。
資金管理の方法は、「分別管理」と「信託保全」との2種類あります。
資金管理の方法
- 分別管理
- 信託保全
分別管理とは、FX業者内でトレーダーから預かった資産と自社の資産を別々に管理する方法です。
信託保全は、トレーダーの資産を外部機関である信託銀行が責任を持って預かります。
FX業者の資産とは完全に切り離して管理するので、万が一、FX業者が破綻した場合でも、トレーダーの資産が保全されるより安全性が高い資金管理の方法です。
安全性のあるFX業者であれば、分別管理か信託管理のどちらかを採用しているので、FX業者を選ぶ際は資金管理方法もチェックしてみてください。
海外FXでの出金拒否や口座凍結への注意点
出金拒否や口座凍結などのトラブルは、海外FX業者の利用規約にユーザーが違反している場合に起こることが多いです。
具体的な出金トラブルに関する注意点は下記のようなものがあります。
注意点
- 規約違反での出金拒否
- 個人情報に誤りがある
- 第三者名義の口座やウォレットの利用
- 海外FX業者独自の禁止事項がある
事前に利用規約をきちんと確認をせず規約違反をした場合や、個人情報の登録時に誤った情報を記載したままで修正を依頼していないと、口座凍結や出金拒否などのトラブルへ発展する可能性があります。
登録手続きをする際は、誤りのないように慎重によく確認して手続きをし、万が一誤りがあった際は、なるべく早くサポートへ連絡して修正依頼をしてください。
また、多くの海外FX業者では、マネー・ローンダリング対策の一環として、第三者からの入金、出金を受けつけておらず、本人名義の口座から振り込みする必要があります。
マネー・ローンダリングとは、資金洗浄を意味し、犯罪によって得たお金の出所をわからなくするために、架空人物や他人名義の口座を経由させて送金したりすることです。
他人の口座やウォレットから入出金した場合、出金拒否や取引口座の凍結などトラブルになる可能性があるので、ご注意ください。
海外FX業者独自の禁止事項
海外FX業者の中には、「第三者へのアカウントへアクセス禁止とアカウント共有の禁止」や「30秒以内のスキャルピングの禁止」など、独自の禁止取引や取引条件があります。
禁止行為をした場合、取引結果がキャンセルとなり保有ボーナスや利益の没収となる場合があります。
また、悪質な詐欺行為に対してはアカウント閉鎖、停止の処分にもつながります。
禁止事項の一例
- 最大ポジション数を守らない
- 同じデバイスやIPアドレスから自分以外のアカウントにアクセスする
- 取引意図のない取引でリベートを生成する行為
- 複数のトレーダーが入出金操作のため、同じ銀行口座を共有している場合
FX業者では、サーバーに負担がかからないように、最大ポジション数を設定しています。
FX業者によって定められた最大ポジション数を守らず取引を続けた場合、口座凍結などのペナルティに該当してしまうことがあるので、しっかりルールを守って取引することを心がけてください。
まとめ
この記事では、出金拒否や口座凍結が起きる主な原因や海外FX業者の選び方について解説してきました。
長い運営歴に加え、資金管理方法もしっかり明記し、信頼性の高い金融ライセンスを取得している業者では、FX業者側が故意に出金拒否や口座凍結はしません。
出金拒否や口座凍結のトラブルは主に、トレーダー側が取引方法のルールを守っていないことで起きてしまうことが多いです。
出金する際は、口座凍結にならにように事前にしっかりとルールを確認してから手続きを行ってください。