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テクニカル分析とファンダメンタルズ分析について
FXにおける分析手法は数多くありますが、分類すると大きくは2種類です。
1つは過去のチャートやデータから今後の動きを予測する「テクニカル分析」、もう1つは、景気や金融政策、経済状況、経済指標等を基に外部の環境から今後の動きを予測する「ファンダメンタルズ分析」です。
テクニカル分析はチャートを使うので、手法を覚えさえすれば初心者でも理解できますが、多くの手法があるので覚えるのが大変です。
ファンダメンタルズ分析は、毎日ニュースや経済情報を読んだり、経済指標など各国の政府や民間企業が発表する数字のチェックなど時間が必要となります。
しかし、FXで勝つにはどちらか一方の分析方法でなく、双方を理解して活用することが必要となります。
ここではテクニカル分析についてご紹介します。
テクニカル分析のメリット
テクニカル分析のメリットとデメリットについてご説明します。
- 視覚的に判断しやすい
- 根拠が過去のデータだけなので、経済的知識の収集が必要ない
- データの信頼性が高い
- プロとほぼ同じ速度で情報を得られる
テクニカル分析のデメリット
- 外部要因の把握に時間がかかり、突発的な事象に対応できない
- 情報量が多く、何を指標とするか判断に迷う
- 数百通り手法がある為、どの手法を使えば良いのか混乱する
テクニカル分析の分類・種類
テクニカル分析の代表的な分析手法をいくつかご紹介します。
①移動平均線
最もポピュラーで幅広く用いられている指標です。
一定期間の時間足の平均を算出してその値を連続してつないでいったグラフで、トレンドの開始やトレンドの終了・反転等、移動平均線と現在の価格を見て、現在の相場の状態を確認することができます。
平均線は期間ごとに複数ありますが、単独で見る場合は平均線がサポートラインやレジスタンスラインとなるのかの判断材料とします。
複数の線を併用して使用する場合は、短期移動平均線と中期移動平均線の2本を使用して2本の線が交差するポイントを売買サインの判断材料とします。
短期移動平均線が中期移動平均線を下側から上抜けることをゴールデン・クロスと言い、買いサインと判断します。
逆に、短期移動平均線が中期移動平均線を上側から下抜けることをデッド・クロスといい、売りサインと判断します。
②ライン分析
チャートの特徴的な部分を任意に繋いで分析する手法です。
自動計算でチャート上に表示されるものではなく、自身で線を引いたりして判断する指標とします。
抵抗線や支持線となったポイントを結んだラインで、相場の方向性が継続するのか転換するかを見極めて、その後の方向性を判断する分析方法です。
③ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドは米国の投資家ジョン・ボリンジャーが考案したテクニカル指標で、移動平均線を基準に上下に原則2本ずつの標準偏差と呼ばれるバンドを加えて、値動きの方向や幅の可能性を示す指標です。
標準偏差は、内側に±1σのライン、外側に±2σのラインが存在し、±1σのライン内に価格が収まる確率は68.3%、±2σのライン内に価格が収まる確率は95.4%とされています。
ほとんどが±2σ以内に収まる為、価格が±2σに近づいた際に±2σのラインを超えずに反発すると予想する、といった分析が行えます。