外国為替証拠金取引(FX)は、世界中で多くの投資家が参加する金融市場です。
しかし、FX初心者が最初に直面する問題の1つは、どの通貨ペアで取引を始めるかという点です。
この記事では、初心者におすすめの通貨ペアとその特徴、注意点について詳細に解説します。
目次
通貨ペアの基本
FX取引では、異なる2つの通貨を組み合わせて取引を行います。
この組み合わせを「通貨ペア」と呼びます。
通貨ペアは基軸通貨と決済通貨に分かれ、例えば「米ドル/円」では、米ドルが基軸通貨、円が決済通貨となります。
基軸通貨が価値が上がると、その通貨ペアは上昇します。
外国為替市場(FX)には、「メジャー通貨」と対照的に「マイナー通貨」と呼ばれるカテゴリーも存在します。
メジャー通貨 | マイナー通貨 |
米ドル | トルコリラ |
ユーロ | 南アフリカランド |
日本円 | ブラジルレアル |
英国ポンド | メキシコペソ |
スイスフラン | 人民元 |
豪ドル | 香港ドル |
カナダドル | シンガポールドル |
ドルストレートとクロス通貨
FXの通貨ペアは主に下記の2種類に分類されます。
- ドルストレート
- クロス通貨
ドルストレート
米国のドル(USD)は世界の主要通貨で、多くの通貨取引がドルを含む形で進行されます。
上記のような米ドルを含む通貨ペアを「ドルストレート」と呼びます。
例えば「米ドル/円」や「ユーロ/米ドル」などが該当します。
ドルストレートの代表例は以下のとおりです。
- EUR/USD
- USD/JPY
- GBP/USD
- USD/CAD
- AUD/USD
- USD/CHF
ドルストレートは、為替市場で直接取引されることから、クロス円などに比べて取引量が多く、トレンドが続きやすく、比較的安定した値動きを示す傾向があります。
それゆえ、「ドルが世界の基軸通貨である」という認識は不可欠です。
為替市場は、戦後から現代に至るまで、主に米ドルを中心に機能しています。
クロス通貨
クロス通貨は米ドルが組み込まれていない通貨ペアを指し、例として「ユーロ/円」や「豪ドル/円」などがあります。
ドルストレートの通貨ペアは直接取引されるのに対し、クロス通貨の取引は、いったんドルストレートの通貨ペアを介することで行われます。
具体的に、ユーロ/円の買い取引の場合、ユーロ/米ドルの買いとドル/円の買いが同時に進行し、それによってユーロ/円の買い取引が事実上行われます。
FXでは米ドルを含まないように見える通貨ペアでも、実際には米ドルが関与していることが分かります。
注意すべき点として、クロス通貨は、2つのドルストレート通貨ペアの動きに影響されるため、不規則な値動きを示すことがしばしばあります。
FX初心者の投資家は、クロス通貨の取引に偏りがちなので、特に注意が必要です。
メジャー通貨の特徴
メジャー通貨とは、世界的に取引量が多く、高い信頼性と安定性を持つ通貨のことです。
メジャー通貨の特徴は、高い流動性、情報の豊富さ、狭いスプレッドによって、多くの投資家に選ばれています。
しかし、上記の特徴を最大限に活かすためには、適切な知識と戦略が不可欠です。
メリット | デメリット |
・相場が安定している ・取引の際に特徴がつかみやすい ・取引量が多く流動性が高い ・スプレッドの幅が狭い | ・短期間で大きな利益を得たい場合は取引量を増やす必要がある |
メジャー通貨の特徴
- 流動性が高い
- 情報が豊富
- スプレッドが狭い
流動性が高い
メジャー通貨は多くの市場参加者がいるため、買い注文と売り注文が常に多く存在します。
そのため、注文がすぐに約定しやすく、価格の安定性が保たれます。
メジャー通貨は高い流動性があり、急な価格の変動が少なく、安定した取引を可能です。
また、大量の取引もスムーズに行えるため、機関投資家にも選ばれます。
ただし、経済指標の発表などで一時的に流動性が減少する場合もあり、そのようなタイミングでは注意が必要です。
情報が豊富
メジャー通貨に関する情報は、世界中のニュースサイト、専門の分析レポート、経済指標発表など、多岐にわたるソースから容易に手に入ります。
豊富な情報は、より正確な市場分析と予測を可能にし、投資戦略を練る際の判断材料が増え、リスクを低減できます。
しかし、情報が多いゆえに、その中で本当に価値のある情報を見極めるスキルが求められます。
スプレッドが狭い
メジャー通貨の取引においては、買値と売値の差(スプレッド)が狭い傾向にあり、高い流動性と密接に関連しています。
スプレッドとは
スプレッドとは、取引通貨ペアの表示されているレートの買値(Ask)と売値(Bid)の間にある差額のこと
スプレッドが狭いということは、取引コストが低いということです。
特に短期間での取引において、利益を最大化するために重要な要素です。
しかし、スプレッドが狭いからといって、無計画な取引を行うと、その分リスクも高まる可能性があるため、しっかりとした戦略とリスク管理が必要です。
主なメジャー通貨
メジャー通貨ごとに、独自の特性と世界経済に対する影響力を持っています。
これらの通貨の動きを理解することは、FX取引だけでなく、世界経済の動きを把握する上でも非常に重要です。
主なメジャー通貨とその特性は以下の通りです。
- 米ドル(USD)
- ユーロ(EUR)
- 英ポンド(GBP)
- 日本円(JPY)
- カナダドル(CAD)
- 豪ドル(AUD)
- スイスフラン(CHF)
米ドル(USD)
世界の基軸通貨として、多くの国で使用されています。
石油取引など、多くの国際取引が米ドルで行われます。
米ドルの価値が変動すると、それが世界経済に大きな影響を与える可能性があります。
特に、新興国の多くが米ドル建ての債務を持っているため、米ドルの強化はそれらの国にとっては負担となります。
ユーロ(EUR)
ユーロ圏内の17カ国で使用されており、米ドルに次ぐ取引量を誇ります。
ユーロ圏が経済的に不安定になると、その影響はユーロ圏外にも広がります。
特に、ユーロ圏の金融政策は、世界の金融市場に大きな影響を与えることが多いです。
英ポンド(GBP)
英ポンドは、英国の通貨であり、歴史的に高い信頼性と価値を持っています。
英国がEUから離脱した後も、英ポンドは依然として重要な通貨です。
英国の金融センターであるロンドンは、多くの国際取引の中心地です。
日本円(JPY)
日本円は、安全通貨とされており、世界的な不安やリスクが高まると、日本円が買われる傾向にあります。
日本が世界第三位の経済大国であるため、円の価値が世界経済に与える影響は少なくありません。
特に、アジア圏内での影響は大きいです。
カナダドル(CAD)
カナダドルは商品通貨であり、特に原油価格との相関が強いです。
カナダは原油の大きな輸出国であり、原油価格の変動はカナダドルに直接的な影響を与えます。
豪ドル(AUD)
オーストラリアの経済状況が反映されており、特に金価格と相関があります。
オーストラリアは鉱産資源が豊富で、中国などの大国と強い経済的関係を持っています。
そのため、豪ドルの動きはアジア太平洋地域に影響を与えることが多いです。
スイスフラン(CHF)
スイスの高い政治的・経済的安定性が評価されています。
スイスは金融の安全港とされており、世界的な金融危機の際にはスイスフランが買われる傾向にあります。
マイナー通貨の特徴
マイナー通貨とは、メジャー通貨に比べて取引量が少なく、一般的にはあまり知られていない通貨です。
マイナー通貨は、高いリスクとリターンが伴います。
メリット | デメリット |
・変動率が高く短期間で大きな利益を狙える ・スワップポイント(金利)が高い | ・大きな損失を抱えるリスクがある ・スプレッドの幅が広い |
マイナー通貨の特徴
- 流動性が低い
- 情報が少ない
- スプレッドが広い
流動性が低い
マイナー通貨は取引量が少ないため、買い注文と売り注文が少なく、価格の変動が大きくなる可能性が高いです。
価格の変動が大きいため、大きな利益を上げるチャンスもあります。
しかし、その反面、急な価格の変動によって大きな損失を被るリスクも高く、慎重な取引戦略とリスク管理が必要
情報が少ない
マイナー通貨に関する情報は、専門的な情報源を探す必要があり、一般的なニュースサイトや分析レポートでは取り上げられることが少ないです。
情報が少ないため、しっかりとしたリサーチができれば、他の投資家よりも優位に立つことが可能です。
しかし、リアルタイムの情報が少ないため、突発的な価格の変動に対応するのが難しく、高度な分析スキルが求められます。
スプレッドが広い
マイナー通貨の取引においては、買値と売値の差(スプレッド)が広い傾向にあります。
スプレッドは低い流動性と密接に関連しています。
スプレッドが広いということは、価格の変動が大きいため、長期間の取引で大きな利益を上げる可能性もあります。
その反面、取引コストが高くなるため、短期間での取引はリスクが高いです。
主なマイナー通貨
主なマイナー通貨とその特性は以下の通りです。
- ニュージーランドドル(NZD)
- 南アフリカランド(ZAR)
- ノルウェークローネ(NOK)
ニュージーランドドル(NZD)
ニュージーランドは農産物、特に乳製品の大きな輸出国です。
そのため、乳製品の国際市場価格がニュージーランドドルの価格に直接影響を与えます。
メリットとして、乳製品価格が高騰すると、NZDも強くなる傾向にあります。
しかし、乳製品価格の急落や気象条件による影響も受けやすいため、注意が必要です。
南アフリカランド(ZAR)
南アフリカは鉱産資源が非常に豊富で、特に金、プラチナ、ダイヤモンドなどの商品価格に依存しています。
メリットとして商品価格が高騰すると、ZARも強くなる可能性があります。
その反面、商品価格の急落や政治的不安定性が通貨価格に大きな影響を与える可能性があります。
ノルウェークローネ(NOK)
ノルウェーは北海油田を有しており、原油価格との強い相関関係があります。
メリットとして原油価格が上昇すると、NOKも価格が上昇する傾向にあります。
しかし、原油価格の急落や地政学的なリスクによって、価格が大きく変動する可能性もあります。
メジャー通貨とマイナー通貨のメリット・デメリット
メジャー通貨とマイナー通貨、それぞれには独自のリスクとチャンスがあります。
メリット
メジャー通貨は流動性が高く、取引がスムーズに行えます。
また、豊富な情報が手に入るため、確かな投資判断が可能です。
取引コストも低いので、短期間での取引にも適しています。
メジャー通貨
- 流動性が高い: 取引量が多いため、注文がすぐに約定しやすい。
- 情報が豊富: 世界中のニュース、分析レポート、経済指標などが容易に手に入る。
- スプレッドが狭い: 取引コストが低く、短期間での取引にも適している。
マイナー通貨は価格の変動が大きいため、大きな利益を狙うことができます。
また、メジャー通貨にはない独自の投資チャンスがあり、しっかりとしたリサーチによって他の投資家よりも優位に立つ可能性があります。
マイナー通貨
- 高いリターン: 価格の変動が大きいため、大きな利益を上げるチャンスがある。
- 独自の投資チャンス: メジャー通貨にはない、独自の経済状況や政治的要素に基づいた投資チャンスが存在する。
デメリット
メジャー通貨は経済指標や政治的イベントによる急激な価格の変動に注意が必要です。
メジャー通貨
- 急激な価格の変動: 経済指標の発表時や政治的イベントによっては、価格が急激に変動する可能性がある。
- 競争が激しい: 多くのプロフェッショナルトレーダーも参加しているため、競争が激しい。
一方で、マイナー通貨は高いリターンが期待できるものの、政治的・経済的不安が大きなリスクとなります。
マイナー通貨
- 流動性が低い: 取引量が少ないため、価格の変動が大きくなる可能性が高い。
- 情報が少ない: 専門的な情報源を探す必要があり、リアルタイムの情報が少ない。
- スプレッドが広い: 取引コストが高く、長期間の取引が一般的
メジャー通貨とマイナー通貨の注意点
メジャー通貨とマイナー通貨の注意点は下記のとおりです。
- メジャー通貨:メジャー通貨は経済指標の発表時や政治的イベントによっては、急激な価格の変動が起こる可能性がある
- マイナー通貨:高いリターンが期待できますが、政治的不安や経済的不安。
メジャー通貨の注意点
メジャー通貨は、経済指標の発表時や政治的イベント(例:選挙結果、戦争、テロ事件など)によって、急激な価格の変動や、スリッページ(注文価格と約定価格のずれ)がが起こる可能性があります。
対策として、事前に経済カレンダーをチェックし、重要なイベントの日程を確認することが重要です。
マイナー通貨の注意点
マイナー通貨は高いリターンが期待できますが、その反面、政治的不安や経済的不安が影響を与えやすいです。
特に、政治的不安定性が高い国の通貨では、クーデターや選挙、自然災害などによって、急激な価格の変動が起こる可能性が高いです。
マイナー通貨に投資する際には、その国の政治状況、経済指標、信用格付けなどをしっかりと調査する必要があります。
初心者におすすめの通貨ペアの選び方
初心者におすすめの通貨ペアの選び方をご紹介します。
ポイント
- 取引量が多い通貨ペアを選ぶ
- スプレッドが狭い通貨ペアを選ぶ
- 適度なボラティリティがある通貨ペアを選ぶ
取引量が多い通貨ペアを選ぶ
取引量が多い通貨ペアは、流動性が高く、急な価格の変動が少ないため、安全です。
流動性が高いと、注文がすぐに約定しやすくなります。
スプレッドが狭い通貨ペアを選ぶ
スプレッド(買値と売値の差)が狭い通貨ペアは、取引コストが低くなります。
長期間取引をする場合に特に重要です。
スプレッドとは
スプレッドとは、取引通貨ペアの表示されているレートの買値(Ask)と売値(Bid)の間にある差額のこと
例えば、買値が120で売値が110の場合にはスプレッドは10という計算ができます。
この差額がが小さい程、取引でかかるスプレッドのコストを抑えることができます。
スプレッドは取引を行うたびに増えていくので、スキャルピングなどの短時間で頻度に取引を行う手法では、取引所を選定する際に非常に重要な指標です。
スキャルピングとは
数秒や数分の短い時間で何度も繰り返し売買して利益を積み重ねていく取引方法
スキャルピングは数秒から数分などの短い時間で取引を行うので相場の変動の影響を受けにくく、リスクが少ないです。
また、スキャルピングは短い時間で多くの回数の取引を繰り返し行うため、必然的に他の取引方法より取引経験が増えやすくなります。
短期的なチャートの変動に対し、傾向やコツをつかむとより勝率を上げることができます。
適度なボラティリティがある通貨ペアを選ぶ
ボラティリティとは、価格が頻繁に変動することを指します。
価格の変動がある程度ある通貨ペアは、利益を出しやすいですが、リスクも高まります。
ボラティリティが高いと、短期間で大きな利益も、大きな損失もあり得ます。
価格の変動が少ない通貨ペアでの取引では、利益を上げるのが一般的に難しいため、ある程度のボラティリティが見られる通貨ペアを選んで取引する方が良いでしょう。
初心者におすすめの通貨ペア
初心者におすすめの通貨ペアは、米ドル/円、ユーロ/円、ユーロ/米ドルです。
また、FX初心者が取引を始める際には、取引量が多く、スプレッドが狭い、適度なボラティリティがある通貨ペアを選ぶことがおすすめです。
- 米ドル/円 (USD/JPY)
- ユーロ/円 (EUR/JPY)
- ユーロ/米ドル (EUR/USD)
上記の通貨ペアは流動性が高く、情報も豊富であり、取引の際には各通貨の経済指標や政治的要因に注目することが重要です。
高金利通貨には魅力がありますが、リスクも高いため注意が必要です。
米ドル/円 (USD/JPY)
米ドルと日本円のペアは、世界で非常に取引量が多い通貨ペアの一つです。
米ドルは世界の基軸通貨であり、日本円は安全通貨とされています。
取引のポイントは、米国の経済指標、特に雇用統計、GDP、FOMCの発表などに注目が必要です。
上記の指標が良好であれば、米ドルが強くなる可能性が高いです。
米ドルと日本円のペアの流動性は非常に高く、多くの市場参加者がいるため、スプレッドも狭く取引がしやすい特徴があります。
ユーロ/円 (EUR/JPY)
ユーロと日本円のペアもまた、高い流動性を持つ通貨ペアです。
ユーロはユーロ圏の17カ国で使用されており、日本円はアジアで最も取引される通貨です。
取引のポイントは、ユーロ圏の経済指標や政治的要因、特にEUの政策変更や選挙結果などに注目が必要です。
ユーロと日本円のペアの流動性は高いですが、ユーロ圏の政治的不安定性が高まると、流動性が若干低下する可能性があります。
ユーロ/米ドル (EUR/USD)
ユーロと米ドルのペアは、世界で最も取引量が多い通貨ペアです。
理由は、世界の二大経済圏の通貨がペアになっているためです。
取引のポイントは、両通貨の経済指標をしっかりとチェックする必要があります。
特に、ユーロ圏と米国の金利差は大きな影響を与えます。
流動性は非常に高く、多くの投資家が参加しているため、情報も豊富で取引が非常に活発です。
FX取引の注意点
外国為替証拠金取引(FX)は高いリターンが期待できる一方で、リスクも比例します。
特に、高金利通貨の取引や情報収集の不足は、投資家に大きな損失をもたらす可能性があります。
ポイント
- 高金利通貨のリスク
- 情報収集の重要性
高金利通貨の取引は魅力的なスワップポイントがありますが、その反面、価格の変動のリスクも高いです。
また、通貨ペアの価格に影響を与える要素は多岐にわたるため、情報収集の重要性は非常に高いです。
高金利通貨のリスク
高金利通貨とは、その国の中央銀行が設定する政策金利が高い通貨を指します。
高金利通貨ペア(例:南アフリカランド/円、トルコリラ/円)はスワップポイントが魅力ですが、価格の変動が大きいためリスクも高いです。
スワップポイントとは
異なる2つの国の通貨を取引するFX取引において、金利の高い通貨と金利の低い通貨の間で生じる金利差のこと
特に高金利通貨はその国の経済状況や政治的安定性が不確かな場合が多く、価格の変動が大きいです。
政治的不安定性が高まると、その通貨に対する信頼が失墜し、急激な価格の変動が起こる可能性があります。
情報収集の重要性
通貨ペアの価格は、経済指標だけでなく、政治的要因や地政学的リスクにも影響を受けるため、しっかりと情報を収集することが重要です。
FX市場は24時間取引が行われているため、リアルタイムでの情報収集が必要です。
しかし、情報の信頼性を確認することも重要です。
特に、SNSや掲示板での情報は、その信頼性が不明確な場合が多いです。
単一の情報源に依存せず、複数の情報を総合的に分析する能力が求められます。
通貨ペア間の相関性
通貨ペア間の相関性とは、1つの通貨ペアが価格を上げるとき、別の通貨ペアも同様に価格が上がるような関係性を指します。
この関係性を定量的に示す指標が「相関係数」です。
相関係数は-1から1までの値で表され、1に近いと正の相関(同じ方向に動く)、-1に近いと負の相関(逆方向に動く)、0に近いとほとんど相関がないことを示します。
特に注目すべきは5つの主要な通貨ペアで、相関性を理解する鍵となるのは、「米ドル」「ユーロ」「ポンド」「円」の各通貨が、市場で買われているか、売られているかを認識することです。
相関関係認識に重要な通貨ペアは下記の5つです。
- 米ドル/円
- ユーロ/米ドル
- ポンド/米ドル
- ユーロ/円
- ポンド/円
上記の通貨ペアを監視することで、より正確な相関関係をつかむことができます。
まとめ
メジャー通貨とマイナー通貨、それぞれには独自のリスクとチャンスがあります。
メジャー通貨は経済指標や政治的イベントによる急激な価格の変動に注意が必要です。
一方で、マイナー通貨は高いリターンが期待できるものの、政治的・経済的不安が大きなリスクとなります。
どちらの通貨にも共通するのは、しっかりとしたリスク管理と事前の情報収集が成功の鍵です。
最初に取引を行う通貨には、リスクが低く、かつ操作が容易なメジャーなストレート通貨を選ぶのがおすすめです。
また、多くの通貨ペアで同時に取引を始めるよりも、限定された数の通貨ペアで勝率を高めるアプローチが効果的です。
通貨ペアの選び方は、取引量が豊富で、ボラティリティが適度で、スプレッドが狭いものが好ましいです。
具体的には、「米ドル/円」「ユーロ/米ドル」「ユーロ/円」などが初心者におすすめの通貨ペアです。