先日、キプロスのリマソールにあるCity of Dreams Mediterraneanで開催されたSiGMA CIS & Balkansサミットに参加してきましたので、今回はその経験をシェアしたいと思います。
目次
SiGMA CIS & Balkansサミット
まず、City of Dreams Mediterraneanに関してですが、こちらは2023年6月10日にオープンしたばかりの欧州最大のカジノリゾートです。
同リゾートは、香港に拠点を置く統合型リゾート開発・運営企業メルコリゾートが手掛けました。
リゾートはキプロス南部沿岸の都市リマソールに、6億3700万ユーロ(約980億円)超の費用を投じて3年がかりで完成しました。
14階建てのホテルに7500平方メートルのカジノを併設し、100台のカジノテーブルや1000台のスロットマシンなどが設置されています。
従業員の数は約2000人とされています。
雇用機会の創出、投資の引き寄せ、キプロスをヨーロッパでの高級観光の主要な目的地として位置づけることで、キプロス経済の持続的な成長に大きく貢献することが期待されています。
このリゾートの背後には、香港生まれのカナダの実業家、Lawrence Ho氏がいます。
彼は、マカオ、フィリピン、キプロスでカジノリゾートを運営するForbes starsのグローバルリーダーであるメルコリゾートの会長兼CEOです。
Lawrence Hoは、Jardine FlemingとCitibankでの投資銀行家としてのキャリアをスタートし、2001年にメルコインターナショナルの運営を引き継ぎました。
「アジアと世界にエンターテインメントの未来をもたらす」というビジョンで知られており、その実績として「アジアのベストCEO」に7回も選ばれています。
その影響もあり、今回は大規模なイベントブース、豪華景品の集まった抽選会に加え、アフターパーティーではMMA(総合格闘技)のイベントも開催されました。
今回のイベントのメインスポンサーであるSiGMAはiGaming、オンラインカジノ、ベッティング、eスポーツ業界の主要なプラットフォームです。
世界中の業界のプロフェッショナル、リーダー、アフィリエイトを一堂に集めるネットワーキングイベントやカンファレンスを開催することで知られています。
年間を通じていくつかのイベントを主催しており、その中には毎年マルタで開催されるSiGMA Europe Summitや、ヨーロッパ初の統合型リゾートで開催されるSiGMA Balkans/CIS Summitが含まれます。
これらのイベントは、オペレーターが主要なアフィリエイトと接触し、業界の最新のトレンドや革新について学び、ワークショップやブレインストーミングセッションに参加する機会を提供しています。
キプロスのリマソールで初めて開催されたSiGMA BalkansおよびCISの第2回目のイベントは、City of Dreams MediterraneanでのiGamingおよび新興技術イベントに5000人以上の参加者を引きつけました。
この3日間の展示会、カンファレンス、ネットワーキングイベントでは、キーノートやパネルディスカッションが行われ、業界の最前線での革新に関する最も重要なトピックが議論されました。
主な議論のトピックとして、暗号資産の規制に関する深いディベートが行われました。
特にMiCA(Markets in Crypto-Assets Regulation)に関する議論が活発で、持続可能な成長と規制の間での微妙なバランスをどのように取るべきかについて、パネリストたちの意見が分かれていました。
また、SiGMA Balkans & CIS Awardsでは、Soft2Betのスポンサーシップのもと、iGamingセクターへの顕著な貢献を祝うガライベントが開催されました。
このオークションでは、Edoの絵画が50,000ユーロで落札されました。
オークションの収益は、SiGMA Foundationの慈善プロジェクト、特に女性のエンパワーメントに関するイニシアチブに寄付される予定とのことです。
オンラインカジノやiGaming以外にもFXブローカーやPSPなども出店しておりました。
PSP(Payment Service Provider)とは
ブローカーと顧客との間で資金の移動を容易にするサービスを提供する企業やプラットフォームを指します。
FXブローカーとしては最大手のExnessが大きなブースを構えており、新規のアフィリエイトパートナーを募集しておりました。
全体としてはロシアやウクライナ系の方がたくさん来ており、アジア圏の方はあまりいませんでした。
日本のiGaming市場の現状と将来の展望
日本のiGaming市場は、そのポテンシャルと課題の両方で注目を集めています。
最近のデータによれば、2023年から2027年の間に市場は7.31%の成長が予測され、2027年には市場規模がUS$7.28bnに達するとされています。
さらに、2022年にはすでに市場規模がUS$7.2 Billionに達しており、IMARC Groupの予測では、2023年から2028年の間に年平均6.3%の成長率で、2028年にはUS$10.7 Billionに達するでしょう。
しかし、この成長の背景にはいくつかの課題が存在します。
日本のオンラインギャンブル市場は、特にオンラインゲームに関する厳格な規制のため、拡大の制約を受けています。
この厳格な法的環境は、市場の安定性に影響を与えています。
一方で、皆様ご存じの通り、日本のゲーム文化は非常に盛んで、国は世界で3番目に大きなビデオゲーム市場を持っています。
この情熱は、iGaming市場の将来的な成長の可能性を示しています。
総じて、日本のiGaming市場は明るい未来を持っていると言えますが、法的な制約や規制の課題をどう乗り越えるかに注目が集まります。
まとめ
最後に、講演者やワークショップの質の高さには本当に感銘を受けました。
業界のトッププロフェッショナルたちが一堂に会し、彼らの知識や経験を共有してくれるのは、本当に貴重な経験でした。
SiGMA CIS & Balkans サミットは、業界の最新情報を得るだけでなく、新しい人脈を築くための絶好の場でした。次回も参加することを楽しみにしています!