プロップファームは自社資金を使ってトレードを行う企業で、プロップトレーダーは企業で働き、会社の資金を使ってトレードを行い、その資金を最大化することを目的としています。
この記事では、プロップトレーダーのメリット・デメリットについて詳しく解説しています。
目次
FX取引で稼ぐ方法
FX取引には、主に「FX専業トレーダー」と「プロップトレーダー」という2つの異なるアプローチでの稼ぎ方が存在します。
- FX専業トレーダー
- プロップトレーダー
プロップファームとは
プロップファームは、金融市場で取引を行う企業の一つで、自社資金を使ってトレードを行うことを主な業務としています。
外部からの資金調達を行わず、完全に自社資金での運用を目指しています。
収益モデルとしては、高いスキルを持つトレーダーが自社の資金を使って取引を行い、その得られた利益をトレーダーと分け合う形を取っています。
上記のような運用方法は、一般的な投資ファンドとは異なるため、プロップファームは独自の位置を金融市場で占めています。
プロップトレーダーとは
プロップトレーダーは、プロップファームで働いているトレーダーのことを指します。
プロップトレーダーは、プロップファームの資金を使ってトレードを行い、その資金を最大化することを目的としています。
プロップトレーダーは、株式、オプション、ETF、コモディティ、通貨、先物など、さまざまな銘柄をトレード対象としています。
- 為替
- 株式
- 株価指数先物
- 商品先物
- 債券
報酬体系としては、運用によって発生した利益の一部を受け取る形です。
トレードによる損失は個人が負担することはなく、利益が出ないと報酬も発生しないため、高いトレードスキルとストレス耐性が求められます。
FX専業トレーダーとプロップトレーダーの違い
- 運用する資金の出所
- 報酬面
- リスク面
- 取引ルール
運用する資金の出所
専業トレーダーは自分の資金を運用しますが、プロップトレーダーは会社の資金を運用します。
報酬面
専業トレーダーは運用による利益・損失が100%自分の資金に反映されますが、プロップトレーダーは利益の一部が報酬として支払われます。
リスク面
専業トレーダーは損失が自分の資金に反映されますが、プロップトレーダーは損失を負担することはありません。
ただし、連続して損失を出すと報酬が発生せず、生計が立てにくくなるリスクがあります。
取引ルール
専業トレーダーは自分のルールに従いますが、プロップトレーダーは会社のルールに従う必要があります。
プロップトレーダーのメリット
- 大きな資金の運用
- 会社の資金を使用
- 損失が発生した場合は会社が負担を引き受ける
- 少ないレバレッジでの取引
- 実力を試す試験
- 学びの環境
- 報酬のチャンス
- 日本でのサービス展開が少ない
大きな資金の運用
プロップトレーダーは会社の資金を運用するため、個人の資金よりも大きな資金を取引することができるので、大きな利益を上げるチャンスが増えます。
会社の資金を使用
プロップトレーダーは、会社の資金を使ってトレードを行うため、自身の資金をリスクにさらさずに取引ができます。
トレーダーはより大胆な取引戦略を採用することができ、高いリターンを目指すことが可能です。
損失が発生した場合は会社が負担を引き受ける
プロップファームでは、トレーダーが生じた損失は会社が補填します。
多くの独立したトレーダーは、一度の大きな損失でトレードから手を引くことがありますが、プロップファームの場合、トレードによる損失は会社が負担するため、トレーダー自身がそのリスクを直接負うことはありません。
また、プロップファームは高度なリスク管理を導入しており、トレーダーがリスキーなポジションを取ることを事前に制限します。
独自でトレードを行う際、プロップファームの厳格なリスク管理手法はとても参考になります。
少ないレバレッジでの取引
プロップトレーダーは会社の資金を使って取引を行うため、レバレッジを低く保つことで安全にトレードを行えます。
市場の小さな変動でも大きな損失のリスクを避けるため、レバレッジを控えめに設定する意図もあります。
実力を試す試験
プロップトレーダーとして採用される前に、多くのプラットフォームではトレードの実力を試す試験が設けられています。
トレーダーは自身のスキルや知識を確認し、必要な場合はさらなるスキルアップを目指すことができます。
学びの環境
プロップトレーディング会社では、経験が豊富なトレーダーやアナリストが在籍しているため、彼らからの知識や経験を学べます。
報酬のチャンス
成功すれば、取引による利益の一部を報酬として受け取ることができ、高収入を得る可能性があります。
日本でのサービス展開が少ない
日本国内でプロップトレーディングのサービスを提供している企業はまだ少ないため、この分野でのキャリアを追求するトレーダーにとっては、競争が少なく、独自の市場を築くチャンスが広がっています。
プロップトレーダーのデメリット
- 報酬の変動
- 会社のルールに従う
- 競争の激しさ
- キャリアの不安定性
報酬の変動
取引の成功によって報酬が変動するため、安定した収入を期待することが難しい場合があります。
会社のルールに従う
プロップトレーダーは会社のルールや方針に従う必要があり、自由な取引が制限されることがあります。
競争の激しさ
多くのトレーダーが高い報酬を目指して取引を行っているため、競争が激しく、常に高いパフォーマンスを求められます。
キャリアの不安定性
連続して損失を出すと、会社からの信頼を失い、トレーダーとしてのキャリアが不安定になる可能性があります。
まとめ
プロップファームは、自社資金を用いて取引を行うことを主業務とする企業であり、外部資金に頼らずに独自の投資戦略を追求することが可能です。
一方、プロップトレーダーはこれらのファームに所属し、企業の資金を運用して取引を行う専門家であり、多様な金融商品を取引し、その結果としての収益を最大化することを目指します。
この職種は高度な専門知識とスキルを要求されるものの、厳格なリスク管理のもとで取引を行うことが可能です。